【競輪】東京五輪と競輪でトップを目指す野上竜太に注目
「競輪記者コラム・仕事 賭け事 独り言」
竹内雄作(28)=岐阜・99期・S1=のG2初優勝で幕を閉じた第32回・共同通信社杯(富山)の取材に行ってきた。竹内は優勝賞金2310万円を上積みし、一気にKEIRINグランプリ2016(立川)出場圏内に突入。競輪祭までの残り2カ月の走りに注目したい。
熱戦が展開されたバンクの外では、注目のイベントが開催されていた。今年4月に新田祐大を代表に結成された自転車競技のトレードチーム「Dream Seeker(ドリームシーカー)」の小林優香(22)=福岡・106期・A2=と野上竜太(20)のトークショーが行われた。
トレードチームとは、国の代表として戦うナショナルチームとは違い、企業スポンサーから支援を受け、世界選手権やワールドカップに参戦するグループ。自転車競技の世界ではよくあることだそうだ。
ガールズケイリンの小林は3月名古屋のガールズケイリンコレクション、5月の台湾遠征と2回続けて落車。左肩のけがの現状報告と11月復帰への意気込みを語った。
鹿屋体育大学3年生の野上は、2015年の全日本自転車競技選手権大会(伊豆ベロドローム)の1キロタイムトライアルでプロの競輪選手を破って優勝した実績を持っているスター候補生だ。20年東京五輪でのメダル獲得への思いと競輪選手への転身願望を口にしていた。
「高校の同学年だった吉田拓矢(21)=茨城・107期・S2=の活躍はうらやましい。きらびやかな世界にいると思った。吉田とは高校時代から世界へ一緒に遠征をしたこともあるし、高校時代の大会では負けなかった。今の自分の目標は東京(五輪)でのメダル獲得だが、大学を卒業したら、競輪学校へ入学し、競輪でも結果を残したい」と一足先にプロ競輪選手になり、ビッグレースで活躍するライバルに闘志を燃やしていた。
競輪選手としてのプロデビューは、早くて115期生として19年7月になる。五輪と競輪の二刀流で頂点を目指す野上に注目していきたい。(関東競輪担当・松本直)