【ボート】森野正弘は出光興産から転身

 ボートレーサーへの道。ボートレーサーになるためには「やまと学校」に入学しなければならないが、かつては21歳未満と厳しい年齢制限があった。しかし、2009年入学(106期)から、上限が30歳未満に大幅に緩和された。そのため近年は社会人を経験して入学する転職組が増えた。高収入を得るため、あるいはアスリートとしての可能性にチャレンジするため…。強い意志と努力があれば、年齢など関係ない。迷わず行けよ、行けば分かるさ。

 ボートレーサーになりたい、その一心だった。ボートレースの神様は、森野正弘(30)=山口・106期=のそんな強い気持ちを見捨てはしなかった。また森野自身も、決して諦めることはなかった。たとえ遠回りはしても。

 幼少のころからボートレースが身近にあった。徳山ボートのエンジン音を聞きながら育ったといってもいい。「迫力があって、とにかく格好良かった。絶対にレーサーになろうと思った。ただ…」。少年の夢を砕いたのは視力の問題だった。以前はレーシック手術による視力回復は不可で、両目とも裸眼で0・8以上が必要だった。中卒でも受験は可能だが、すでに条件を満たしていなかった。

 運動神経も悪いほうではない。空手は有段者(2段)。一方で、山口県内でも屈指の進学校・下松(くだまつ)高校から、現役で国立の九州工業大に合格するという文武両道ぶり。しかし大学に入学しても、レーサーへの夢は断ち切れずにいた。

 そんな森野に朗報が飛び込む。第99期生の募集要項に、レーシック手術可という夢のような一文を見つけた。「20歳のときでした。当時は(受験の上限が)21歳未満だったので、最初で最後のチャレンジだった」。しかし、結果は不合格。大学卒業後は石油類の精製、販売を行う出光興産に入社する。

 入社2年目、またもチャンスが訪れる。たまたまボートレースのオフィシャルサイトをのぞくと『年齢制限の上限が30歳未満に緩和』とあった。「とにかくこの1回だけと思って受験した。ここで迷ったら一生後悔すると思って」。これまで何度も諦めかけたが、執念が実った。第106期、見事合格。

 「ボートレースの魅力は、努力したらその分だけきっちり結果が出るところ。そうでないときもあるけど、足りないところも目に見えて分かる」

 しかし、ここが終着点ではない。「今までお世話になった人から“森野はここまで有名になったか。転職して良かったよね”と思われるくらい、はっきり分かりやすく成功したいですね、レーサーとして」。

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