【ラジオN賞】ゼーヴィント差して完勝

 「ラジオNIKKEI賞・G3」(3日、福島)

 楽しみな逸材がみちのくではじけた。1番人気ゼーヴィントが、中団から差し切りV。昨年のアンビシャスに続き、ディープインパクト産駒が混戦のハンデ重賞を制した。戸崎圭は節目のJRA重賞30勝を達成。年間99勝目と早くも大台にリーチだ。9番人気の牝馬ダイワドレッサーが2着に健闘。10年ぶりに夏の福島参戦が話題を集めた武豊騎乗の2番人気ブラックスピネルは、出遅れも響いて5着に敗れた。

 リーディングジョッキーを背にゼーヴィントがはじけた。「前に乗って(2走前・山藤賞をV)素質を感じていた。斤量も(54キロと)軽くて、勝たなくてはいけないレースだと思った」と責任を果たした戸崎圭が汗を拭う。遅れてきたディープインパクト産駒が、みちのくで出世街道の第一歩を踏み出した。

 道中はインの中団で脚をため、直線で外へ持ち出す無駄のないレース運び。「いいスタートが切れて、リズムをつかめましたね。直線も手応え十分だった」と鞍上は完勝を強調する。これでJRA重賞30勝、今年は99勝に到達。驚異の年間200勝ペースを刻む35歳は「まだまだ増やしたい」と気を引き締めながらも、会心の勝利に笑みが絶えない。

 「テンションが高くて心配したけど、“そんなの関係ねえ!”でした」。プレゼンターを務めた小島よしおのギャグを上機嫌に飛ばしたのは木村師だ。ゲート試験の際、「沈み方がすごい。アルビアーノもそうだった」と重賞2勝を挙げる厩舎の先輩と同等の素質を感じた逸材。課題のゲートも厩舎一丸となって克服し、「調教の成果が出た」と胸を張る。

 今後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧へ出て、秋まで休養。「もう少し大きくなれば」と指揮官が望む馬体の成長を促す。次走は未定だが、「距離は延びても大丈夫」と話しており、菊花賞トライアルが有力。ディープ産駒の好素材がそろう3歳牡馬世代に、また一頭楽しみなピースが加わった。

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