【ベルモントS】ラニ健闘3着 豊賞賛

 「ベルモントS・米G1」(12日、ベルモントパーク)

 過酷な戦いを見事に戦い抜いた。日本馬として初めて米三冠最終戦に出走したラニ(牡3歳、栗東・松永幹)は追い込み届かず3着。しかし、5週間で行われた3戦全てに出走し、着順を一戦ごとに上げた走りは大いに評価される。武豊も「素晴らしい」と、その奮闘ぶりをたたえた。レースを制したのはクリエイターで、2着はデスティン。1~3着を芦毛馬が占める結果となり、2冠目のプリークネスS覇者エグザジャレイターは11着に大敗した。

 日本調教馬初の快挙はならなかった。米三冠最終戦に臨んだラニは3着。道中、後方2番手で運び、向正面から徐々に進出を開始。最後は大外から力強い末脚を繰り出し見せ場をつくったが、あと一歩届かなかった。

 武豊は「直線を向いて勝利を意識する瞬間があったほどで、悔しい気持ちも感じています」と唇をかむ。ただ、わずか5週間で行われる超サバイバルの米三冠を“皆勤”し、9→5→3着。ラニとともに、3戦全てに参戦したもう1頭のプリークネスS覇者エグザジャレイターがこの日、11着に敗れたことからも、その奮闘ぶりが伝わる。ユタカも「タフな三冠レース全てに参加し、進歩しながら盛り上げたラニは素晴らしいと思います」とたたえた。

 「よく頑張ってくれました。ラニの競馬はできましたが、もう一歩でしたね」と松永幹師。3月のUAEダービー制覇から始まった海外遠征も、これでひとまず終了する。「十分世界で戦える力を見せてくれたので、また海外のレースにチャレンジしてみたい」とトレーナーは世界再挑戦へ意欲を見せた。

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