【有馬記念】橋口弘師、気負いなし

 「有馬記念・G1」(27日、中山)

 2人の名将が最後のグランプリに自然体で向かう。来年2月いっぱいで定年を迎える橋口弘次郎調教師(70)、松田博資調教師(69)=ともに栗東=は、これが現役最後の有馬記念だ。14年ダービー馬ワンアンドオンリーで14度目(1勝)の参戦となる橋口弘師、ラストインパクトで10度目(2着3回)の松田博師。思いはそれぞれだが、ともに気負いは感じられない。

 橋口弘師にとって、最も印象深い年末のグランプリは05年、常勝ディープインパクトに初めて土をつけたハーツクライだ。「菊花賞の1周目でディープが掛かり気味だったからね。そこに付け入る隙があるかとは思ったが…。(ディープを)負かすことなど九分九厘考えられなかった。だから、これが競馬だと思ったよ。それまでと違って4角を3、4番手。ぎりぎり我慢させたルメールの好騎乗だったね」と振り返る。

 最後のグランプリにも全く気負いはない。それよりもハーツクライの子で、悲願のダービー制覇をかなえてくれた愛馬ワンアンドオンリーと迎える最後の大舞台に、感慨深そうだ。ともに過ごした2年半を思い、「デビュー2戦目の未勝利2着の複勝が4000円以上(13頭立ての13番人気。4090円)ついたんだよ。それがダービー馬になるなんてなあ」と目を細める。

 春のドバイ遠征(ドバイシーマクラシック3着)から帰国後は結果を出せていないが、「ジャパンC(7着)では復活の兆しを見せてくれたね。ゴール前盛り返して(勝ち馬から)0秒3差。あれがズルズル下がっていたなら、お先真っ暗だった。でも今度は(距離が)100メートル延びる。中間の運動量も増やしているし、上積みもある。楽しみを持って出すよ」。14度目にして最後のグランプリ。笑顔を見せながらも、2勝目を狙うその眼光は鋭い。

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