【札幌2歳S】福永、札幌もいたダーク

 「札幌2歳S・G3」(5日、札幌)

 重賞Vで夏を締めくくる。新種牡馬ワークフォース産駒のアフターダークは、新馬戦でメンバー最速の上がりをマークして逃げ切った素質馬。馬体に緩さを残しながらの完勝だった。短期放牧を挟み、さらに気配は上昇している。全国リーディング、夏の札幌リーディングで首位を快走する福永祐一を背に出世街道を歩み始めるか。

 底知れない能力を秘めている。「もしかしたら大物かもしれません」。函館芝1800メートルで新馬勝ちしたアフターダークに、レース後の田中博(今回は福永)から、そんな言葉が飛び出した。「キ甲も抜けていないし、まだ緩い。それでも、乗り味がいいし、ジョッキー(田中博)が言うように雰囲気はありますよ」と佐藤助手は笑顔をのぞかせる。

 新馬V後は北海道千歳の社台ファームへ短期放牧へ。しっかりと乗り込んでから入厩した。「札幌はダートしかないので、坂路で乗り込んでもらった。今度は中身が違うと思う」。そう言って胸を張る仕上げ人は「カイ食いも底なしなんです。いくらでも食べるからやりやすいですね」と、牝馬離れした雄大な馬体に目を細めた。

 一本筋の通った血統でもある。母エリザベスムーンは1勝馬だったが、異父兄に、地方交流を含む重賞8勝を挙げたリミットレスビッドや、無傷4連勝で01年のきさらぎ賞、スプリングSを制したアグネスゴールドがいる良血。父ワークフォースは現役時代にイギリスダービー、凱旋門賞を制し、新種牡馬として注目を浴びている。「フットワークが力強くて、洋芝が合う印象はあります」と佐藤助手は自信を口にした。

 バトンを受けるのは福永。昨年同時期(81勝)を大幅に上回る96勝を挙げリーディングを独走し、札幌開催リーディングも17勝と、2位に5勝差をつけて堂々のトップ。絶好調男を背に、北の地からクラシック候補が誕生するか。

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