【POG】ミュゼモーゼス必勝態勢
「新馬戦」(14日、東京)
今年の日本ダービーにはスルタンとエイリアンの2頭が出走。新興勢力“ミュゼ軍団”は2歳世代も粒ぞろいだ。第一の矢は、14日の東京5R(芝1800メートル)を予定するミュゼモーゼス(牡、父ダイワメジャー、美浦・大江原)。14年セレクトセールの1歳セリで1億円(税抜き)の高値を付けた良血馬が、必勝態勢を整えてきた。
全兄は12年NHKマイルCを制したカレンブラックヒル。「セリで馬体が素晴らしいと思った。オーナー(高橋仁氏)もピックアップしていたよ」とトレーナーは約1年前を懐かしそうに振り返る。迫力と気品を兼ね備えた480キロの好馬体には、夢と希望がぎっしりと詰まっている。
大枚をはたいて手にした素質馬を、じっくりと育て上げてきた。3月末に早々と入厩。仕上がりが万全なら、ライバル勢の動向も把握済みだ。「わざわざぶつける必要はない。初戦は勝った方がそのあとのローテが楽」。今年の皐月賞2着馬リアルスティールの全弟で、20日の東京5R(芝1600メートル)にスタンバイするプロディガルサン(牡、美浦・国枝)との対決を避けて、確勝を期した。
「プレッシャーはない。楽しみだけ」との言葉は自信の表れ。ベールを脱ぐ時が今から待ち遠しい。