【天皇賞】デヴィアス完全逃走だ

 「天皇賞(春)・G1」(3日、京都)

 スズカデヴィアスが積極策でアッと言わせる。4月30日、栗東坂路の最終リハで仕上がりの良さをアピールすると、橋田師は“暴走”した前走の阪神大賞典を教訓に、再度の逃げ宣言。05年、13番人気のスズカマンボで盾獲りを果たしたトレーナーが、その再現とばかりに力を込めた。なおこの日、出走馬17頭と枠順が確定。1日に一部ウインズで前々日発売が行われる。

 過去10年、春の天皇賞で道中1度も先頭を譲らずに逃げ切ったケースはなく、ゼンノロブロイに7馬身差をつけた04年イングランディーレ(10番人気)までさかのぼる。3200メートルを逃げ切るのは至難の業。それでも、時として“金縛り状態”は起こる。レースをつくることができるのはある意味、逃げ馬の特権と言ってもいい。

 この日の朝、スズカデヴィアスの最終リハを見届けた橋田師は「今回も前へ。ハナに行くことになると思います。もちろんペースを考えて、ということになりますが」と迷うことなく積極策を宣言。そして、仕上がりの良さにも目を細める。栗東坂路で4F52秒7-12秒6を計時。1週前にも同じく坂路で4F51秒4を記録するなど、中間は意欲的なメニューを消化してきた。「いい動き。疲れが抜けてすっかり回復しています」。下馬評は僚馬のアドマイヤデウスよりも低いが、指揮官は状態の良さに胸を張る。

 強引にハナを奪った阪神大賞典(8着)では、前半3Fの通過タイムが34秒7というハイペースで自滅した。「マイルの競馬をしてしまいましたからね。力をつけているのは確か。ほどほどのペースで行ければ、速いラップで上がることができるはず」。13番人気のスズカマンボ(05年)で盾獲りを果たしている師は、その再現へとばかりに意気込む。

 枠順は4枠8番に決定。「先行力があるので、この馬にとってはいい枠を引けたと思います」と橋本助手はうなずいた。こん身の逃げで、再び“スズカ”が波乱を巻き起こす。

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