【中山記念】紅一点のヌーヴォ牡馬斬り
「中山記念・G2」(1日、中山)
昨年のオークス馬ヌーヴォレコルトがゴール前で差し切り、重賞3勝目。91年ユキノサンライズ以来、24年ぶりに牝馬Vを飾った。ロゴタイプが2着で、1番人気の昨年の皐月賞馬イスラボニータは5着に敗れた。
まさに男勝りの勝負根性発揮だ。紅一点のヌーヴォレコルトが強力牡馬陣を退治した。
ロケットスタートから道中は好位3番手。直線ではいったん先頭に立ったロゴタイプの内へ進路を取ると、急坂を上がってから一気に襲いかかる。2頭による激しいたたき合い。雨にぬかるんだ馬場も苦にせず、最後にグイッとひと伸びして首差かわした。「外に進路がなかったから、イチかバチかで最内を狙った」と岩田が、辛勝劇に胸をなで下ろした。
「いつも立ち回りがうまい馬なので、雨の中山コースでも気にならなかった。昨年よりさらにパワーアップしている」と岩田が相棒の健闘をたたえれば、斎藤誠師も「休み明けでよく頑張ってくれたね。勝ちっぷりは見事だったし、最後も狭いところに入って行けるところがすごい。牡馬とも互角以上に戦えることが分かったのは収穫だね」と満面に笑みをつくった。
今後はいったん短期放牧に出され、ヴィクトリアマイル(5月17日・東京)から宝塚記念(6月28日・阪神)を目指す。昨秋は秋華賞、エリザベス女王杯とともに2着に惜敗。笑顔の指揮官は「今年のテーマは“負けてはいけない”。見ていてください」と力強く宣言した。