【阪神JF】シャルマン“一番時計”

 「阪神JF・G1」(14日、阪神)

 準備は整った。無傷V2で臨むコートシャルマンが10日、栗東坂路で最終リハ。荒れた馬場状態のなか、この日の2歳牝馬では“一番時計”となる4F52秒3をマーク(全体のナンバー1は50秒9)した。併せ馬でパートナーを楽々と突き放し、2カ月ぶりの実戦でも仕上がりは万全。新コンビを組む川田とともに3連勝で2歳女王の座に就くか。なお、枠順は金曜(12日)に確定する。

 2カ月ぶりの実戦でも、仕上がりに不安はない。新馬-りんどう賞を無傷で連勝し、G1へ駒を進めてきたコートシャルマンが栗東坂路で躍動。先行するヤマニンボワラクテ(3歳1000万下)を並ぶ間もなくかわし去ると、4F52秒3-38秒8-12秒6の好時計をマークした。

 今の時季のウッドチップコースは軒並み時計がかかる。霜で覆われた開門直後こそ速い時計が出るが、霜が解けたころにはチップが砕けて一気に馬場が悪化するためだ。非力な馬、特に成長途上の2歳馬にとっては厳しい状況。それだけに、馬場の傷んだ時間帯に追われながら、この日の2歳牝馬でトップの全体時計をはじき出したアクションはひと際目を引いた。

 僚馬に0秒9の大差をつけてゴールへ。期待通りの内容に、松永幹師の表情は明るい。「併せ馬で後ろから行って、ラスト1Fだけしっかり追うようにと指示。乗り手は“余裕があった”と言っていました。先週、今週といい動きを見せてくれました」。スピーディーかつパワフルな動きで、休み明けの不安を一蹴。目標とするG1へ向けてきっちりと照準を合わせてきた。

 主戦の福永が香港遠征のため、今回は川田との新コンビ。1週前追い切りでコンタクトを取り、栗東CWで6F83秒6-38秒4-12秒0をマーク。併せ馬で0秒9の先着を果たした。手綱から伝わる感触に、川田は「重たい馬場が合う馬ではないですね。スッと加速するので、軽い馬場で持ち味が生きそうなタイプ」と表現。レースを見据えて「距離も初のマイル。どういう形で対応してくれるかですね」と口元を引き締めたが、無敗の才女に対する期待は大きい。

 半兄は、12年安田記念をレコード勝ちしたストロングリターン。スピードの豊かな母系で、母の産駒には安定感がある。「気が強くて一生懸命に走る馬。周りがバタバタしても動じないし、2歳牝馬らしからぬ雰囲気がありますよ」とトレーナー。無傷の3連勝&兄妹G1制覇へ、視界は良好だ。

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