【天皇賞】ジェンティル 実績1番

 「天皇賞(秋)・G1」(2日、東京)

 実績No.1のG1・6勝馬は運もたぐり寄せた。そのコース形態から“内枠有利”が定説となっている天皇賞・秋。ジェンティルドンナは1枠1番を引き当てた。05年には同じ牝馬のヘヴンリーロマンスが制した最内の絶好枠に「内へ入れる手間が省けるし、いい枠」と井上助手も歓迎する。

 10月31日朝は栗東の角馬場から坂路へ。4F63秒9-15秒7の軽めの内容で輸送前日の調整を終えた。「状態はいい。やることは全てやった」。石坂師は短い言葉のなかに充実感を漂わせる。

 宝塚記念(9着)以来となる秋初戦でも、仕上がりに不安はない。併せ馬の4本を含み、栗東坂路で4F60秒を切る追い切りを7本消化。先週、先々週と2週連続で新コンビの戸崎圭が手綱を取るなど念には念を入れてきた。「思った通りに調教を積めた。元気もいいし、休み明けだけど状態はいい」と井上助手の表情も明るい。

 気になるのは天気か。京都記念が稍重で6着。9着に敗れた宝塚記念は良発表だったものの、昼ごろまでは稍重だったように馬場は少し渋っていた。それでも「雨は仕方がない」と仕上げ人は言い訳にしない。3冠牝馬に輝き、史上初のジャパンC連覇も達成した女王だ。雨予報だけで自信が揺らぐことはない。「あとは当日まで順調に持っていくだけ」。昨年2着の雪辱を果たし、7つ目のG1タイトルを奪取する。

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