【小倉記念】菊2着ノブレスが貫禄V

 「小倉記念・G3」(10日、小倉)

 雨中の決戦で、実力馬の能力を見事に引き出した。先行集団の直後で脚をためた和田騎乗の3番人気サトノノブレスが、馬場のド真ん中を豪快に突き抜けてV。昨秋の菊花賞2着馬が、今年1月の日経新春杯に続く重賞2勝目を挙げ、実りの秋へ弾みをつけた。マーティンボロが大外から2着に追い込み、ディープインパクト産駒のワンツー。3着にはレース連覇を狙ったメイショウナルトが粘り込んだ。

 雨に煙る直線。水分をたっぷり含んだターフに、サトノノブレスが、力強い蹄跡を刻み込んだ。足かせともなりかねない重い馬場(稍重)。それでも、コンディションのいい進路を選択することで、不安要素を着実に拭い去った。メンバー中、唯一のG2ウイナーで、昨秋の菊花賞の銀メダリスト。ライバルを力でねじ伏せ、G1へと続く扉をこじ開けた。

 好位グループを前に見ながら早めに上昇。3角から押し上げて突き抜けてみせた。「馬場が悪くなっていたのであまり内を通りたくはありませんでした。スタートが決まりましたからね。いいところを通れました」。馬場状態を読み切ったうえで和田は長くいい脚を使える、という長所を引き出した。今回が初コンビ。「動かせばいくらでも動く感じでしたから、4コーナーで大丈夫。そう思いました」と会心のVを笑顔で振り返った。

 池江師も、まず鞍上の見事なレースメークに言及。「ノメるような馬場は得意ではないので直線で上手に外に出してくれましたからね。和田君の好騎乗。良かったと思います」と騎乗ぶりをたたえた。

 秋を見据えた一戦を最高の形でクリア。賞金を加算したことで、余裕を持ったローテでG1戦線へ向かうことができる。「状態が良かったし、馬も成長してくれていました。どこかG2を使ってG1へということになると思います」。夏休みをとった後、しっかりと準備をしていきたい、と指揮官は話した。待ち受けるライバルたちに迫るその足音は、この秋、さらに大きくなっていくに違いない。

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