【天皇賞】ジャスタ覚醒V福永G1連覇

 「天皇賞(秋)・G1」(27日、東京)

 これまでの善戦止まりがうそのような完勝劇だった。重賞で3戦連続2着と惜敗が続いていた5番人気のジャスタウェイが、昨年の年度代表馬で2着のジェンティルドンナを4馬身突き放してV。福永は菊花賞に続く2週連続G1Vを決めた。3着に連覇を狙ったエイシンフラッシュ。重賞3連勝中の武豊騎乗トウケイヘイローは10着に沈んだ。

 最後の勝利(12年アーリントンC)から1年8カ月。厩舎では同期ゴールドシップの陰に隠れ、レースでも善戦ホースに甘んじていたジャスタウェイが、大一番で惜敗に終止符を打ち、主役として脚光を浴びた。

 ジェンティルドンナに4馬身差をつけての圧勝劇。そこには乗り難しいエピファネイアを先週の菊花賞で勝利へと導き、ジョッキーとして大きく飛躍した福永の冷静な判断があった。「相手は強くなるけど、自分がうまく乗れば一発があると思っていました。いいスタートで、最高のポジションを取ることができた」と、中団につけた主戦がマークしたのは2番手を進んだ女王ではなく、前走の毎日王冠でコンビを組みVを決めていたエイシンフラッシュだった。

 よどみのない流れのなか、ワンテンポ仕掛けを遅らせて直線半ばで外へ持ち出すと、早めに先頭に立った女王を並ぶ間もなく外からかわし、その差をグングン広げていった。

 「4歳になってようやく心身ともに強くなってくれました」と須貝師。これまでは環境が変わるとカイバを食べなくなったが、今回は台風接近で予定よりも1日早い金曜輸送になりながらも体重は前走比2キロ減。この数字を見て「輸送をクリアして、勝てそうな気持ちになり、馬の成長を感じました」と師は手応えをつかんでいた。

 秋と春、季節こそ違うが、ゴールドシップですら勝てなかった天皇賞だ。「一番勝ちたかったレースを、なかなか勝てなかった馬で勝てたことがうれしくて、ほろっときました」。そう明かした指揮官は「ジャパンカップは使いません。次走は様子を見ながら」と話したが、大和屋オーナーは来春のドバイ挑戦プランを披露した。福永は「距離は延びても大丈夫。年度代表馬を負かしたんだから」と意気軒高。勝利の味を思い出した4歳馬の快進撃がここから始まる。

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