【デイリー杯2歳S】アキコ無傷V3

 「デイリー杯2歳S・G2」(5日、京都)

 勢いが止まらない。メンバー唯一の2勝馬ホウライアキコが、圧巻のコースレコードで完勝。無傷3連勝で重賞連勝を果たすとともに、暮れの2歳女王決定戦に向けて大きく弾みをつけた。直線で猛追した1番人気のアトムが首差の2着。3着には4番人気のピークトラムが入った。

 着差以上の勝ちっぷりだった。これまで数々の名馬を輩出してきたG2戦を、力強く制したのは2番人気のホウライアキコ。オトコ勝りの豪脚で、開幕週の淀のターフに1分33秒2の2歳コースレコードタイムを刻み込んだ。

 初のマイル戦も何のその、和田&アキコに距離の壁はなかった。「スピードの違いでハナに行くかと思ったけど、折り合いがついたので控えた。時計も速かったし、いろいろとこなしてくれて心強い」と鞍上は振り返る。道中は3番手で淡々と運び、4角から無理なくスパート。直線で1番人気アトムが迫ってきたが、右ステッキ連打に応えてさらにひと伸び。首差で猛追をしのいだところがゴールだった。

 「パドックではイレ込んで汗びっしょり。“レース前に終わったかな”と思ったけどね。ゲートに入ったら落ち着いてくれた」。能力があろうとも2歳の乙女。少々、イレ込んだってしょうがないじゃない‐。「いつも、こちらが思った以上に走ってくれる」。最上の結果に主戦も笑って許して、だ。南井師も「距離については分からないところがあったが、いい馬だから。悲観はしていなかったよ」と納得の表情を浮かべる。

 今後は三重県の三重ホーストレーニングセンターへ放牧に出され、当初の予定通り、最大目標の阪神JF(12月8日・阪神)に直行する。「次も楽しみ」と主戦と指揮官は異口同音。暮れのステージもアキコにお任せだ。

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