ジョニー大倉さんが死去…矢沢「残念」

 ロックバンド・キャロルの元メンバーで歌手で俳優のジョニー大倉(じょにー・おおくら、本名大倉洋一=おおくら・よういち)さんが、19日午後5時56分、肺炎のため入院先の都内の病院で死去していたことが27日、分かった。62歳。故人の遺志により葬儀・告別式は、親族のみで営まれた。後日お別れの会を開くという。大倉さんは、2013年に肺がんが見つかり、闘病生活を続けていた。最後まで奇跡を信じて病魔と闘い続けたが、力尽きた。

 昨年5月下旬、肺がんで余命2週間の宣告を受けながら、今年4月にはライブで奇跡の復活をみせた大倉さん。「おれは不死身」と自らを鼓舞し、がんと闘い続けたが、ついに力尽きた。

 所属事務所によると、大倉さんは末期がんの告知後、抗がん剤治療を受け、15個だったがんが2個になるなど驚異的な回復をみせた。だが、今年8月上旬に容体が悪化し、再入院。がんの肥大化と肺炎を併発しながらも、復帰に意欲を燃やしていたが、10月中旬に肺炎の症状が悪化。そして今月19日、妻・マリーさんや長男・ケンイチ大倉ら家族にみとられ、苦しむことなく安らかに天国へと旅立ったという。

 大倉さんは、72年に矢沢永吉らとロックバンド「キャロル」を結成し、デビュー。73年には大倉さんが作詞し矢沢が作曲の「ファンキー・モンキー・ベイビー」がヒットした。

 75年の「キャロル」解散後は、俳優としても活躍。多くの映画、ドラマなどに出演した。06年にアーティスト・ジョニー大倉として再始動。近年は積極的に音楽活動を行っており、そんな矢先のがん宣告だった。

 奇跡の復活となった今年4月のライブでは車いすに乗って会場入りしたが、「死の淵から帰ってきた。もうこんなことはできないと覚悟していた」と笑顔で叫び、1曲目から立ち上がって熱唱。「これからもロックンロールを歌い続けるぞ」と完全復活をめざした。

 だが、出演予定だった9月6日のバースデーライブは病状が悪化してビデオでの出演。結局、4月のライブが最後のステージとなった。喪主のケンイチによれば「もう一度ステージに立って皆さんの前で歌いたい」と最後まで希望を捨てなかったという。09年に悪性リンパ腫で倒れた際も「もう一度『キャロル』をやりたい」と話していた大倉さん。その願いも、ついにかなわなかった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

おくやみバックナンバー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(おくやみバックナンバー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス