栩内被告、ASKAとの肉体関係を吐露

 人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKA(本名・宮崎重明)被告(56)と共謀して覚せい剤を所持・使用したとして、覚せい剤取締法違反の罪に問われた元会社員・栩内(とちない)香澄美被告(37)の初公判が22日、東京地裁で行われた。栩内被告は、覚せい剤が検出された毛髪鑑定のミスの可能性を指摘し、無罪を主張。その過程で、ASKA被告との10年に及ぶ不倫関係を赤裸々に告白する形となった。

 自身の潔白を訴える手段は、ASKA被告との肉体関係を赤裸々に語ることだった。

 ASKA被告の愛人、注目の初公判とあって、地裁には傍聴券を求めて大行列ができた。一般傍聴の21席に940人の希望者が殺到し、抽選倍率は44・8倍になった。

 法廷に現れた栩内被告は、胸元に大きなフリルが入った白と紺のストライプ柄のシャツに、紺の七分丈パンツを着用。肩まで伸びた髪は茶髪が混じり、すっぴんにメガネをかけていた。弁護人が「ふてぶてしい被告と報じられて遺憾」と話した時は、涙ぐむような表情も見せた。

 罪状認否は紙を読み上げる形で行い「私は覚せい剤を使用したことはありません。無罪を主張します」と早口で宣言。40分に及ぶ冒頭陳述で被告側は、逮捕当日の5月17日に行われた尿と毛髪鑑定では覚せい剤の陽性が出たのに対し、6月7日に再度行われた毛髪鑑定は陰性だったことから「1回目の鑑定にミスがあったか、何らかの形で第三者が混入させた」と訴えた。

 最初の陽性が出た原因については、仰天の推論を示した。逮捕当日は2人が午前4時から6時まで性行為に及んでいたことを認めた上で、ASKA被告の体液が混ざったために覚せい剤が検出された可能性を指摘。毛髪については「薬物使用で汗をかきやすくなったASKA被告の汗が付着したのでは」と、持論を展開した。

 2人は2002年に食事会で出会い、04年に交際を始めた。今年5月4~6日には2人で北海道を旅行したことも告白。その際のメールのやりとりとして「(薬物を使用しない)約束を守らなければ札幌行きも止める」といさめる栩内被告に、ASKA被告が「本当に楽しみにしているんだから、そんなこと言わないで」とすがった様子を公開し、ASKAの薬物使用に反対していた自身が薬物に手を染めるはずがないとアピールした。

 この日の法廷では、検察側が「冒頭陳述に意見が入りすぎている」と抗議するなど、バトルの様相も見せた。9月9日の次回公判では検察側の鑑定に関する立証が行われる予定で、生々しい愛人関係のさらなる供述も飛び出しそうだ。

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