元Ｈｅｙ！　Ｓａｙ！　ＪＵＭＰの俳優・岡本圭人（２８）が父・岡本健一（５２）と初共演する単独初主演舞台「Ｌｅ　Ｆｉｌｓ　息子」が３０日、東京芸術劇場で初日を迎えた。劇中でも健一と実の親子を演じている圭人は、開演前に父と並んで取材に応じた。

　両親の離婚によって家族が離ればなれになったことにショックを受け、何に対しても意欲を失ってしまった主人公のニコラ（圭人）と、そんな息子と向き合おうとする父・ピエール（健一）の物語。ニコラが黙って高校を退学したことがばれたシーンでは、「このクソ野郎！」と父をののしり、取っ組み合いのケンカを繰り広げる迫真の演技を披露。演出のラディスラス・ショラー氏は「実の親子の絆がプラスアルファを生むんだなということを感じた」と２人の熱演にうなずいた。

　圭人は「同じ息子としてニコラに共感できる部分はある。ピエールの頑固な部分は（健一に）似てるかな」と隣に立つ父に目をやりつつ、念願の初タッグに「子供の頃から尊敬している役者さん。カッコイイ」と尊敬の眼差し。健一は「そういうのは家で言えばいいって」と照れまくった。

　「今までの人生の中でこんなに親子で関わったりすることなかったので、すごく素敵な時間を過ごしてる」と圭人。俳優としての道を究めたいと今年４月にＨｅｙ！　Ｓａｙ！　ＪＵＭＰを脱退し、新たにスタートを切った愛息に、健一は「パパと舞台に立つのが夢と言っていた。夢はどんどん叶えて消化していったらいい」と目を細めた。

　また２人は、８月１４日に死去したジャニーズ事務所の藤島メリー泰子名誉会長（享年９３）への深い思い入れを口にした。「自分の母親が１６、７歳の頃に亡くなって、お母さん代わりだった」と健一。圭人も「子供の頃からお世話になっていて、ファックスでメッセージをやり取りしたり楽しかった。きっとどこかに観に来てくれていると思います」と話していた。