平幹二朗さん急死 「カインとアベル」出演中…24日放送分は出演場面カットせず
俳優の平幹二朗(ひら・みきじろう)さんが死去したことが23日、分かった。82歳。広島市出身。葬儀・告別式の日取り、喪主は未定。舞台や映画、ドラマなどで長く一線で活躍。フジテレビ系で放送中のドラマ「カインとアベル」(月曜、後9・00)に、Hey!Say!JUMPの山田涼介(23)演じる主人公・優の祖父役で出演していた。
平さんと連絡が取れなくなった関係者が自宅へ向かうと、浴室で亡くなっていたという。女優・佐久間良子(77)と1970年に結婚し、1男1女をもうけたが、84年に離婚した。俳優の平岳大(42)は息子。佐久間にも訃報は伝わっているという。
フジによると、24日の「カイン-」第2話は平さんの出演場面をカットしないで放送する。死去の説明を挿入するかは未定という。関係者によると、9月29日の収録時は元気だったという。代役は検討中とした。
平さんは、1956年に俳優座入団。若手ホープとして注目を集めた。俳優座退団を機に浅利慶太演出の「ハムレット」で新境地を開いた。その後、蜷川幸雄さん演出の作品にも多数出演。主な作品に「王女メディア」「近松心中物語」「NINAGAWAマクベス」などがあり、海外でも高く評価された。映画デビューは1956年の「森は生きている」。NHK大河ドラマは「樅の木は残った」(70年)、「国盗り物語」(73年)で主演を務めている。
84年に芸術選奨文部大臣賞を受賞。88年に都民文化栄誉章、98年には紫綬褒章、05年には旭日章綬章を受章している。