鈴木香音 笑顔あふれる卒業コンサート

 MCで涙を拭いながら話す鈴木香音
 譜久村聖(左)、生田衣梨奈(右)と抱き合う鈴木香音=日本武道館(撮影・西岡正)
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 12人組アイドル、モーニング娘。’16の鈴木香音(17)の卒業コンサートが31日、東京・日本武道館で行われた。ぽっちゃりキャラで親しまれてきたが、5月11日のイベントでウエストを5センチ絞ると宣言した通り、この日のために20日間で5キロダイエット。ヒット中の新曲「泡沫サタデーナイト」など27曲で軽やかなステップを披露し、会場を揺らした。卒業後は芸能界引退し、介護福祉士を目指すという。

 ウエストラインをすっきりさせて、卒業式のステージに立った。

 仕上げてきた“ズッキ”は、オープニングのあいさつから「さあさあ、始まりました~。鈴木香音卒業スペシャル!」と絶叫。タカラヅカをモチーフにしたヒット曲「Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~」でお姫様役を演じるなど、2時間半、センターポジションで軽やかに躍動し続けた。終演後、報道陣に「5キロやせましたよー。ウエストも衣装さんがだいぶ詰めたんです」と胸を張った。

 11年1月、12歳で9期メンバーとして加入。当初はスレンダーなスタイルが人気だったが、5年間でぽっちゃり化すると、コミカルなムードメーカーという立ち位置にシフトした。15年に「Oh my wish!」でセンターを担当した際には12キロの減量に成功したが、大幅リバウンド。それすら自虐ネタとして笑いに変えた。14年の米ニューヨーク公演では、意外にも?一番の声援を受ける人気ぶりで話題を集めた。

 卒業後は介護福祉士を目指す。幼いころから、人の役に立ち、笑顔にする仕事をするのが夢だった。昨年から、アイドルとは別の形で人を笑顔にしたいという思いが募り「福祉に関わる夢に向かおう」と決断した。

 アンコールの卒業セレモニーでは少しだけ涙がこぼれた。ひまわりのドレスに身を包み、号泣する後輩メンバーを抱きしめた。こらえていた思いは、同期でリーダーの譜久村聖(19)と顔を見合わせた瞬間にあふれ出た。

 それでも、すぐに「私の最大の魅力は笑顔。最高という言葉以外ない。私は世界一の幸せ者です」と晴れやかな笑みを浮かべた。モー娘。史上最高の愛されキャラが、5年半の芸能生活に別れを告げた。

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