藤原竜也が号泣弔辞 蜷川幸雄さん葬儀

 囲み会見で蜷川さんとの思い出を語る藤原竜也 
 出棺の際に拍手で送る(左から)小栗旬、綾野剛、松坂桃李、藤原竜也=青山葬儀所
2枚

 12日に肺炎による多臓器不全のため80歳で死去した、演出家の蜷川幸雄さんの葬儀が16日、東京・青山葬儀所で営まれた。97年、蜷川さん演出の舞台「身毒丸」の主役オーディションでグランプリを獲得してデビューした俳優・藤原竜也(34)は、弔辞で感極まり号泣。「もっと一緒にいたかった…」と思いを吐露した。さらに平幹二朗(82)、大竹しのぶ(58)、吉田鋼太郎(57)、小栗旬(33)と、世代を超えた名優たちが弔辞を読み、希代の名演出家を送り出した。

 最愛の「父」を失った悲しみに、あらがうことはできなかった。4人が弔辞を読んだ後、最後に祭壇の前に立った藤原から言葉が出ない。しゃくり上げるようなおえつが約30秒間、斎場に響いた。

 落ち着きを取り戻すと、蜷川さんとの思い出を回想。「『小さい俳優にはなるな!もっと苦しめ!もがいて苦しんで、本当にどうしようもなくなったら手を挙げろ。その手を必ず俺が引っ張ってやるから』と…。蜷川さん、そう言ってましたよ」と、感情の高ぶるまま声を震わせた。

 志半ばでこの世を去った最大の恩人に「悔しくて泣けてくるでしょう。僕らも同じですよ。もっと一緒にいたかったし、仕事がしたかったです」と思いを吐露。「19年間、ほぼ憎しみでしかないんですけど…、本当に最高の演劇人生をありがとうございました」と述べ「蜷川さん、それじゃ、また!」と最後は明るく締めくくった。

 出棺の際には先頭で棺を担ぎ、霊きゅう車で斎場を去る蜷川さんの亡きがらを前に、ただただ号泣。葬儀後は「覚悟していたんですけど、この日が来てしまったなという感じ。気持ちの整理がつかないですけど…」としつつ、「しっかりと教育は受けてきたつもりですから、いい芝居で返していければ」と話した。

 蜷川さんの魅力を「あの人の作る世界って、絶対的なものがありますから。すごい発見がある」と説明した藤原。「反発しながらも、ついてきてよかった。しっかりと遺志を受け継いで蜷川さんの思いをお客さんに届けるのが大事」と“蜷川ワールド”の担い手として歩む決意も口にした。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス