学生アパート損壊 東海大生2人が死亡

 16日午前1時25分頃、熊本県で震度6強の地震があった。その後、短時間に震度6弱以上の地震が相次いで3回発生。ビルや家屋が倒壊し、県などによると、新たに男女32人が死亡、14日以降の死者は計41人となった。9万人以上が避難し、九州の広範囲で千人以上が重軽傷を負った。

 南阿蘇村の東海大阿蘇キャンパス近くでアパート6棟が損壊、1階部分がつぶれるなどし、多数の大学生らが下敷きになった。東海大によると、アパートに住んでいた学生2人の死亡が確認されたと警察から連絡があった。2人は脇志朋弥さん(21)と清田啓介さん(18)。

 救助された農学部4年の柴田晃季さん(21)が共同通信の取材に生き埋めになった恐怖を振り返り、「仲間が声を掛け続けてくれた」と感謝した。

 16日未明、近所で開かれていた新入生歓迎会から帰宅直後に揺れを感じた。「逃げよう」と思ったが、さらに大きな揺れ。倒れると天井が落ちてきた。「立っていられないと思った時にはもう埋まっていた」という。

 テーブルの電子レンジが落下物を支える形になり、体がちょうど入るくらいのスペースができていた。「誰かいますか」と必死に叫んでいると「コウキー」「コウキさーん」という声が聞こえ、近所に住む同級生や後輩らが集まってきた。「ここだ、ここにいるよ」と呼んだ。

 真っ暗闇の中、うつぶせでほとんど動けず、助け出されるまで1時間以上かかったというが「もうすぐ出られるから」「頑張れ」と励まされ、心細くはなかった。ハンマーやバールを使って隙間を広げ、数人がかりで引っ張り上げてくれた。「良かった、良かった」と近寄ってきた一人一人に「ありがとうね」と応じたという。

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