気象庁「これほど広域に続くの珍しい」

 16日午前1時25分頃、熊本県で震度6強の地震があった。その後、短時間に震度6弱以上の地震が相次いで3回発生。ビルや家屋が倒壊し、県などによると、新たに男女32人が死亡、14日以降の死者は計41人となった。9万人以上が避難し、九州の広範囲で千人以上が重軽傷を負った。

 14日からの一連の地震は16日未明、新たな段階に入った。発生地域は九州の中央部を北東-南西方向に走る「日奈久(ひなぐ)断層帯」から、北側で接する「布田川(ふたがわ)断層帯」に拡大した。

 16日未明のマグニチュード7・3は、14日夜のM6・5に比べてエネルギーが16倍大きい。気象庁は14日夜の地震は結果的に「前震」で、今回が「本震」だとみている。

 長さ約64キロの布田川断層帯の両端は、大規模な土砂崩れが起きた熊本県南阿蘇村や、市役所が半壊した宇土市に及ぶ。地震調査委員会は、14日夜の地震は日奈久断層帯で起きたとしていた。

 八木勇治筑波大准教授(地震学)は16日、16日未明に起きたM7・3の地震により、断層が長さ50キロ、幅20キロにわたり、約20秒かけて1・8メートル以上ずれたとの分析結果を公表。「布田川断層帯で地震が発生したように見える」としている。

 布田川断層帯の東北東側の延長線上に位置する大分県の「別府-万年山(はねやま)断層帯」でも地震活動が活発化。気象庁の青木元地震津波監視課長は「熊本地震が何らかの影響を及ぼした可能性がある。(地震が)これほど広域的に続けて起きるケースは珍しい」とした。

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