安全保障関連法案に反対する市民団体「戦争させない・９条壊すな！総がかり行動実行委員会」が３０日、国会近くで集会を開いた。同法案への抗議行動では最大規模で、雨の中、参加者は国会議事堂を包囲し、主催者は参加者を約１２万人と発表。一斉行動も呼び掛け、市民団体によると全国２００カ所以上でデモや集会を実施した。

　メーンステージが置かれた国会正門前で、警察は歩道での行動を求めたが制止しきれず、参加者は車道も埋め尽くした。霞が関の官庁街や日比谷公園方面にも詰め掛け、「戦争させない」「今すぐ廃案」の声が響いた。

　若者グループ「ＳＥＡＬＤｓ」の中心メンバー、明治学院大４年の奥田愛基（あき）さん（２３）は国会前の壇上で「憲法を守った方がいいというのは極端ですかね？偏ってますかね？利己的ですかね？」と問い掛け。

　音楽家の坂本龍一（６３）は昨年７月の中咽頭がん公表後、初めて公衆の前に現れ、「一過性のものにせず行動を続けてほしい」と呼び掛けた。作家の森村誠一氏、高橋源一郎氏、映画監督の園子温氏らも参加した。