LINE府議、BPO訴状を取り下げ

 大阪府の山本景大阪府議(34)が、LINEをめぐる騒動を報じた日本テレビ系「スッキリ!!」で、タレント・テリー伊藤(65)から「キモい」と評されたことに対して放送倫理・番組向上機構(BPO)に人権侵害を訴えていた問題で、同府議が19日にBPOへの訴状を取り下げたことが分かった。テリーが16日に今年3月限りで同番組を卒業することを受け、山本府議は本紙に「いなくなる人と争っても無益」と取り下げの理由を説明した。

 山本府議は、本紙の取材に、19日付で訴状を取り下げたことを明らかにした。BPOに審理の進捗(しんちょく)について問い合わせたところ、委員会見解として結論が出るのが今年4月以降になる見通しが告げられたため、テリー降板後も争うことに意義が見いだせなくなった、とした。

 一連の問題は、昨年に女子中学生らとLINEをめぐるトラブルを起こした山本府議について、テリーが昨年8月の同番組で「こいつキモいもん」などと発言。山本府議が人権侵害に当たるとBPOに申し立て、BPOは昨年11月に審理入りを決定した。

 だが、今月16日に、テリーは「違うこともちょっとしてみたいなと思いまして」と3月いっぱいで同番組を卒業する意向を発表。審理自体はテリー降板後も続けられる予定だった。

 テリーの所属事務所は本紙に「BPOの件については日本テレビさんに一任しております」とし、卒業理由については「番組でお話したとおりです」と話すにとどめた。

 山本府議は、同日、ツイッターでも「私がBPOへの申し立てを続けることで、降板されるテリー伊藤氏に追い打ちをかけるようなことはしたくありませんので、BPOへの人権侵害の申し立てを取り下げました」と取り下げを明らかにした。

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