小百合“生涯映画人”「スタッフでも」

 女優の吉永小百合(69)が、モントリオール世界映画祭のコンペティション部門に出品している主演映画「ふしぎな岬の物語」(10月11日公開)の公式上映から一夜明けた30日(日本時間31日)、共演の阿部寛(50)と市内のホテルで会見した。今作で初めてプロデューサーを兼務した吉永は、生涯映画人を貫く決意を語るとともに、前夜の舞台あいさつで評判となった仏語スピーチの裏話などを披露した。

 初めてプロデューサーも兼務した作品の公式上映から一夜明け、吉永の表情は晴れやかだった。現地の映画通と客席で映画を鑑賞し、笑いやすすり泣きをじかに感じたことで、映画への思いはますます強くなっていた。

 今後のプロデューサー業継続について聞かれると「まだまだ新米ですので、これで味をしめてはいけないと思います」と苦笑い。監督挑戦の可能性も否定しながら続けた。「俳優としての道が終わったら、スタッフでも何でもやらせてもらえたらと思います。裏方や忘年会の幹事みたいな役を」と生涯映画人であることを宣言した。

 前夜は見事なフランス語のスピーチで観客はもちろん、通訳までうならせたが、その秘密は、写経ならぬ“写フランス語”にあった。7月末からスピーチの文面を作成。仏語は早大時代の第2外国語だったが改めてレッスンを受け、「写経みたいに(原稿の)字を書きなさいと言われて毎日、写フランス語してました」と“仏”門に入るがごとく練習したという。

 8月26日に亡くなった米倉斉加年さんは今作が遺作となった。80年公開の映画「動乱」以来の共演で「これからの仕事を見守ってくれると思っています」としのんだ。映画祭の授賞式は1日(日本時間2日)。天国の米倉さんとともに吉報を待つ。

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