黒木華、8年ぶり「赤鬼」で原点回帰

 今年2月に映画「小さいおうち」で「第64回ベルリン国際映画祭」で最優秀女優賞にあたる銀熊賞を受賞、現在はNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」で主人公・安東はな(後の村岡花子=吉高由里子)の妹かよを演じるなど、旬を迎えた女優の黒木華=はる=(24)がデイリースポーツの単独インタビューに応じた。6月4日からは高校時代にも演じたことがあるという主演舞台「赤鬼」(東京・青山円形劇場、中屋敷法仁氏演出)がスタートする。山田洋次監督(82)、演出家で俳優の野田秀樹(58)ら大御所の寵愛を受ける黒木が「絶対にやりたかった」と臨む舞台への思いとは‐。

 中学時代から演劇が好きで、高校では演劇部に入った。そこで初めて演じたのが演出家で俳優の野田秀樹作「赤鬼」の主人公「あの女」役だった。高校1年当時から8年を経て、所属事務所から「赤鬼」の企画があると聞いた黒木は「絶対にやりたい」と懇願、自ら手を上げる形で出演が決定した。

 上演される青山円形劇場は「1度は立ちたい」と思っていた舞台という。プロの女優として同じ役を演じることを「高校時代は何となく“勉強がいやだから舞台をやりたいな”と思ってて、まさかこんなに長く仕事として続けるとは思ってなかった。『赤鬼』とは縁がありますね」と喜んだ。

 野田作品「表に出ろいっ!」(10年)で女優デビューしたこともあり「野田さんの舞台はなかなか出られるものではないので、成長してなくちゃいけない」と気合をみなぎらせる。

 「小さいおうち」の演技で銀熊賞を受賞したことにより、今や国際的にも注目を集める存在となった黒木だが、「お客さんが見た後に、出演者の感想ではなく、お芝居そのものの感想を言ってもらえるのが1番です」。楽しめる舞台を作ることに集中している。

 「赤鬼」は、ある村の砂浜に打ち上げられた異人の赤鬼(小野寺修二)を、村八分となっているあの女(黒木)、知的障害を持つ兄のとんび(柄本時生)、うそつきのミズカネ(玉置玲央)が救おうとするストーリー。差別がテーマで、過去にはタイ、ロンドン、韓国でも上演された。

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