３人組ユニット「ｇｉｒｌ　ｎｅｘｔ　ｄｏｏｒ」が８日、東京・ＳＨＩＢＵＹＡ‐ＡＸで解散ライブを行った。今年９月に競泳の五輪金メダリスト・北島康介（３１）と結婚し、この日で引退するボーカルの千紗（２８）は現在妊娠５カ月半。北島が見守る中、おなかの赤ちゃんと一緒にステージに立った千紗はリズミカルな振り付けを披露しながら１９曲を熱唱し、ステージに別れを告げた。

　笑顔だった千紗が、最後はこみ上げる涙を必死にこらえていた。

　アンコールでは１５００人のファンが、千紗の大好きなひまわりを持って出迎えた。感極まった千紗は「５年間はあっという間。泣いたり笑ったりいっぱいしたけど、いつも見守ってくださったのはファンのみなさんでした。本当に…本当にありがとう」と言葉を詰まらせた。最後はデビュー曲「偶然の確率」をファンと大合唱して締めくくり、大きな拍手を受けながらステージ後方の階段を上って、別れを告げた。

　開演前、取材に応じた千紗は出産予定日を５月３日と明かした。「自分の中での一番は『ｇｉｒｌ　ｎｅｘｔ　ｄｏｏｒ』だった。でも、それ以上に大事にしたいものができたかなと感じてます」と、引退への思いを語った。

　客席では夫も競泳の仲間と見守った。家を出る際には「ＧＯＯＤ　ＬＵＣＫ！」と送り出してくれたという。家ではおなかの赤ちゃんに夫婦で話しかけるという。そんな幸せな時間も、これからはより増えていく。

　体調を考えて、途中５曲はイスに座って歌唱したが、それ以外はリズミカルな振り付けも披露しながらのステージに。「ファンへの感謝のプレゼント」として、ピアノの弾き語りも初披露した。千紗は最後の全力投球で１９曲を歌い上げ、次なる道への扉を開けた。