東京五輪へ 早くもテロ対策訓練
2020年東京五輪の開催決定を受け、警視庁は12日、選手村の建設予定地がある東京都中央区晴海の臨海地域でテロに備えた訓練を実施した。
警視庁によると五輪を想定した訓練は初めて。安全、安心な五輪開催に向けて、早くも動き出した。また五輪を祝う各種サービスも続々と登場している。
安心、安全な東京五輪実現に向けて、日本史上初めて五輪に備えたテロ対策訓練が実施された。
訓練が行われたのは選手村の建設が予定される中央区・晴海。選手村から約1キロ離れた超高層オフィスビル前に爆弾が仕掛けられたとの想定で、月島署員や機動隊員、地域住民ら約50人が参加した。
「爆発物を仕掛けた。われわれは五輪に反対するテロリストだ」との脅迫電話を受けて不審物を捜索。警備犬や防護服に身を包んだ爆発物処理班が出動し、機材を使って処理した。
月島署の千葉正樹署長は「過去の五輪では選手村でテロ事件が発生したこともある。テロリストは必ず下見などの準備をするので、何か異変を感じたら警察に通報してほしい」と住民らに今後の協力を呼び掛けた。
今後も順次予定 警視庁は、競技会場や関係施設が配置されるほかの地域でも順次、五輪を想定した訓練を行う。
また、警察庁の米田壮長官はこの日の記者会見で、20年東京五輪について「安全かつ円滑な進行と、テロなど違法行為の未然防止が重要な課題」との認識を示し「開催国として治安責任を果たしていきたい」と述べた。
警備や交通渋滞対策などを検討し、関係団体や他省庁との連携窓口となる連絡室を設置。警視庁も同日、五輪連絡室を設置し、要人警護やテロ警戒など開催に向けた準備を担当するという。お祝いムードの高まりの中、7年後に向けて万全の態勢を構築していく。
