鶴瓶「一番かわいがってもらった」
上方落語家で屈指の本格派として知られた笑福亭松喬(しょうふくてい・しょきょう、本名高田敏信=たかだ・としのぶ)さんが30日午後4時30分、肝臓がんのため大阪市西区の病院で死去した。62歳。兵庫県出身。31日には大阪市内の自宅で仮通夜が営まれ、弟弟子の笑福亭鶴瓶(61)らが弔問に訪れた。
弔問に訪れた鶴瓶は努めて冷静に「一番かわいがってもらった人」と故人を偲んだ。
最後に松喬さんと会ったのは7月26日。それまでは「願かけで、会いに行くとダメになると思って」と1年以上も会っていなかったが、食欲不振で独演会を休演していた松喬さんを心配して自宅を訪ねた。1時間ほど滞在したが、松喬さんは話ができる状態ではなく、「『どうにかしてあげないといけない』と思ったぐらい」憔悴(しょうすい)していたという。「首の筋肉も弱っていて上も向けないような状態だった」と壮絶な闘病生活を明かし、亡くなる直前まで高座に上がり続けた兄弟子を「見事な噺(はなし)家人生でした」とたたえた。
鶴瓶は当初、出演予定のなかった8月24日の笑福亭松喬一門会に出演することを決めたという。
