海老蔵、團十郎さんとの最後の共演に涙

 歌舞伎俳優・市川海老蔵(35)が10日、都内で行われた主演映画「利休にたずねよ」(12月7日公開)の完成報告会見に出席し、今年2月に亡くなった父・市川團十郎さん(享年66)との最後の共演作となった映画に思わず感涙したことを明かした。團十郎さんの撮影を振り返り、「『公開されるころに生きているかどうか』と感じていたのでは」としんみりしていた。

妻役で共演した女優・中谷美紀(37)からは「平成のろうぜき者」とあだ名を付けられるほどワイルドな海老蔵も、亡くなった父への思いは特別だった。完成した映画の感想を求められると、「見終わって最後に泣いた。涙が出たな」と神妙な面持ちだった。

 團十郎さんが演じたのは千利休(海老蔵)の茶の師匠・武野紹鴎(じょうおう)役。撮影は昨年11月22、23日と12月15日に京都の撮影所で行われたが、海老蔵は「その時から肺炎にかかり始めてて、体調は良くなかったですね」と振り返った。同年12月18日から、当時出演していた京都・南座での舞台を休演しており、結果的には映画の撮影が最後の共演となった。

 海老蔵は現場で“異変”を感じていたという。普段なら役に対して細かいこだわりを見せる團十郎さんが、何も言わず、田中光敏監督(54)の演出に素直に従っていた。「アレッと思いました。今考えれば『映画が公開される時に生きているかどうか』と感じていたのではないでしょうか」と明かした。死の予兆を感じ、息子との最後の共演シーンを映像で残そうとした團十郎さんの心境を思いやった。

 この日の写真撮影では、團十郎さんのパネルも用意されたが、それを見つめる海老蔵の目は、愛情にあふれていた。

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