歌手で俳優の福山雅治（４４）が１８日、フランス・カンヌで開催中の「第６６回カンヌ国際映画祭」で、コンペティション部門に出品された主演映画「そして父になる」（１０月５日公開）の公式上映を前に記者会見に出席した。きついスケジュール、初の海外での映画祭というハードな状況にもかかわらず、リラックスした表情を見せた福山。堂々と「ぜひまた来たいですね」と語るなど、上々の“国際俳優”デビューを果たした。受賞結果は２６日夜（日本時間２７日未明）に発表される。

　“国際俳優”福山がついにカンヌの地を踏んだ。あいにくの雨だったが、それを吹き飛ばすかのように、白地にグレーのストライプのジャケット、白Ｔシャツにジーンズという、さわやかなファッションで登場。妻を演じた女優・尾野真千子（３１）、リリー・フランキー（４９）、真木よう子（３０）、是枝裕和監督（５０）らとともに、集まった約５０人のカメラマンの前でリラックスした笑顔を見せた。

　「そして父になる」の公式上映前に行われた会見では「また来られたら、ぜひ来たいです」と今回限りでないことを強調した。日本を出発する直前までフジテレビ系の主演ドラマ「ガリレオ」の収録を行っており、現地でも朝から取材攻めとハードなスケジュールが続いている。だが、「日本だとイライラしちゃうけど、土地のせいか穏やかな気持ちでいられる。日本でもそうありたい」とカンヌを持ち上げ、笑わせる一幕もあった。

　カンヌの常連である是枝監督には「今回は監督に連れて来てもらえたと思っている」と感謝。一方で、初めての父親役に不安を感じていたが、子役の２人に助けられたことも告白した。「子供たちの感性に導かれて自分の中から出てきたものを切り取ってもらった感じ。お芝居をしたという感覚とはちょっとちがう」と独特の雰囲気を明かした。是枝監督の現場については「ライブと同じ。即興のものがそのまま映像に収められている」とミュージシャンならでは感想も語った。堂々とした受け答えで“日本に福山あり”、を海外メディアに印象づけた。