女教師の危険な放課後‐アダルトビデオのタイトルを連想させるような不祥事が明らかになった。大阪府教育委員会は２日、勤務時間外に性風俗店で働いていたとして、府立高の女性教諭（２９）を６カ月の停職処分とした。女性教諭は借金返済のため、昨秋から約半年間、教べんをとる傍ら、大阪市内のホテルヘルス店に勤務し計１６０万円の収入を得ていたという。女性教諭は同日付で依願退職した。

　府教委によると、教諭は昨年１０月下旬、奨学金や、クレジットカードで衣服や化粧品を購入した借金約２００万円を返済するため、インターネットで探した店でアルバイトを始めた。

　店のホームページには一見、本人とは分からない程度に修正を加えた写真が掲載されていた。業務形態は「店に来た客とホテルに行き、性的な行為に及ぶものだったと聞いている」（府教委）。今年４月上旬までに１０５日勤務し、計１６０万円の収入を得ていた。

　教諭は月曜から土曜日まで教べんをとり、放課後や休日を使ってホテルヘルスの仕事をしていた。夜遅くまで業務が続くこともあったといい、昼夜とも勤務態度は“まじめ”だったようだ。

　問題が発覚したのは今年３月。府教委に女性教諭の名前、学校名、店名などが記された匿名の告発メールがあり、調査していた。新学期の今年４月からは自宅謹慎となっていた。

　教諭は事実関係を認め、「短期間で高収入が得られると思った」「性風俗業は特定の客とだけ接すればよく、多くの人に顔を見られずに済むと思った」と説明。収入のうち一定額は借金返済にあてていたが、約２００万円の借金はあまり減っていなかったという。

　府教委は突然発覚した不祥事に「前例のない話。生徒や保護者、府民の理解を得られない行為で、非常に申し訳ない」としている。地方公務員法は原則、営利目的の副業を禁止し、発覚した場合は戒告、減給処分が基準となるが今回は「著しく不適切な行為」として停職処分とした。教諭は「生徒に申し訳ない」と謝罪しているという。