徹子「誰もいなく…」40年前の会話現実に

 小沢昭一さんが10日午前1時20分、前立腺がんのため都内の自宅で死去した。83歳だった。

 小沢さんと50年来の親交があったタレント・黒柳徹子(79)が、都内で会見した。自身が司会するテレビ朝日系「徹子の部屋」では小沢さんとさまざまなコスプレを披露しお茶の間を沸かせ、プライベートでは俳句仲間として活動してきた。そんな仲間の突然の訃報に「面白いことに関しては天才でした。また俳句の会でお会いできると思っていたのに…」と言葉を詰まらせた。

 「徹子の部屋」の収録前に小沢さんの訃報は届いた。「お体がそんなに悪いと聞いていなかったので驚きました」。黒柳はショックを隠せなかった。

 7日に先輩女優・森光子さんの本葬で弔辞を読み上げた。その時『若い季節』(61~64年)というNHKの生放送ドラマを「森さんや小沢昭一さんと一緒に切り抜けたことを思い出した」という。そんな矢先に、その仲間を失った。

 小沢さんとは50年来の親交があった。自身が司会を務める「徹子の部屋」にも小沢さんは25回も出演。「好奇心の塊の方。面白いことやるには天才だった」というように、76年には「ふん装してみよう」と提案され、小沢さんが学生服、自身がセーラー服姿で登場した。以後、医者と看護師、新郎&新婦など、小沢さん考案で、15回ものコスプレを披露し、お茶の間を沸かせた。

 プライベートでは、俳句仲間でもあった。今年8月29日の会合では、黒柳の詠んだ句を、小沢さんが優秀作品として選考。短冊に書いてプレゼントしてくれた。それが最後の対面となった。

 今から40年以上も前、「100歳まで生きる」と宣言した黒柳は、小沢さんから「100歳まで生きたら、周りに誰もいなくなって、さみしいぞ」と諭され、「さみしいのはいや!」と泣いたという。

 森光子さん、そして小沢さんと、親しかった仲間が相次いで天国へと旅立ち、小沢さんの言葉をかみしめた。「誰もいないさみしさを実感している。小沢さんが言っていたのは、こういうことなんだなと、身にしみて思います」と、こみ上げる涙をこらえた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス