水谷豊「少年H」万感クランクアップ

 俳優・水谷豊(59)がこのほど、韓国・陜川(ハプチョン)映像テーマパークで行われた主演映画「少年H」(来夏公開)の最終ロケに参加した。撮影期間わずか1日という“弾丸ツアー”の中、第2次大戦時の神戸大空襲後のシーンでクランクアップを迎えた水谷は「ほっとした気持ちと、さみしい気持ち、作品が楽しみな気持ちがあります」と晴れやかな表情で語った。   

 空襲直後の神戸をぼう然と歩くシーンで、充実した約2カ月の撮影を締めた。クランクアップの瞬間、水谷は降旗康男監督(77)とガッチリ握手を交わした。監督から花束を受け取ると、目を少し潤ませた。

 「ほっとした気持ちと、さみしい気持ち、それから作品ができるのが楽しみな気持ちがあります」。5月から少年H(吉岡竜輝)の父・妹尾盛夫として過ごし、妻で女優の伊藤蘭(57)と28年ぶりに共演。関西弁にも取り組んだ有意義な時間を振り返った。

 降旗監督とは、77年のドラマ「赤い激流」以来のタッグだった。「ワクワク感があって、監督の一言が毎日楽しみでした。(撮影は)早く終わった気がしますね…」と名残惜しそうだった。

 今作は妹尾一家を通じて戦争を見つめ直している。韓国での最後の場面設定は、45年3月17日の神戸大空襲から一夜明けた18日。わずか1日のロケは、今年1月に公開された映画「マイウェイ 12、000キロの真実」などが撮影された陜川映像テーマパークで行われた。日本統治下のソウル市が再現された常設のオープンセットが、外国人が行き交う41年の神戸と、空襲を受けた後の神戸につくり替えられた。

 水谷は活気あるシーンの直後に、実際に火を付けて黒こげにしたリアルな街を体感。「当時の神戸を再現するにはベスト」と納得しながら、「生き生きと人が歩いていたのが、最後はこうなるのかと思うと言葉を失いますね。『(戦争を)繰り返してはいけない』と思いましたね」と平和への思いを新たにしていた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

芸能最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス