池田勇太、激闘9ホール目決着V 史上初の月曜日持ち越しプレーオフ制した

 「男子ゴルフ・ツアーワールドカップ・最終日」(10日、石岡GC=パー71)

 日没のため順延されたプレーオフが5ホール目から再開され、通算9ホール目にバーディーを奪った池田勇太(30)=日清食品=が宋永漢(25)=韓国=に競り勝った。今季2勝目、ツアー通算15勝目。ゴルフ場が一般営業のため、無観客という異例の状況の中、月曜日に持ち越された史上初のプレーオフ決戦を制した。

 観衆はゼロ。隣接するホールからは「ファーッ!!」という一般客の声がしきりに飛んだ。異例の無観客プレーオフ決戦はツアー史に残る激闘だった。

 午前7時30分に5ホール目から再開し、決着したのは9ホール目。池田は2メートルのバーディーパットを沈めると喜びを爆発させた。「神様が『おまえはどこまで我慢できるんだ』と試練を与えてくれたと思った。どっちが勝ってもおかしくなかった」と息をついた。

 9月のANAオープン、前週のトップ杯東海クラシックは最終日の最終ホールでボギーをたたいて2位に終わったが、その鬱憤(うっぷん)を晴らした。8月末には過去14勝のすべてでバッグを担いでくれた福田央キャディーとのコンビを解消。「新しい自分を見つけたい。ぼくの気持ちで卒業してもらった」。もっと強くなるために-。その一心で新たな道へ歩み出した。

 今季の獲得賞金は1億円を超え、賞金ランクは2位に浮上した。「いい起爆剤。賞金王に向けて、一試合一試合をしっかり戦っていく」。念願のタイトルへ意欲を示した。

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