「マイナビＡＢＣ選手権・第１日」（３０日、ＡＢＣＧＣ＝パー７１）

　マンデー予選を通過して今大会の出場権を得た、プロ３年目の香妻陣一朗（２０）＝宮崎レイクサイドＧＣ＝が６バーディー、１ボギーの６６で回り、自身初の首位発進を決めた。美女ゴルファーで人気の姉・琴乃（２２）＝サマンサタバサ＝とツアー初Ｖを争う。香妻とともに大会連覇を狙う池田勇太（２８）＝日清食品、小平智（２５）＝Ａｄｍｉｒａｌ＝ら５人が首位に並んだ。

　香妻は琴乃だけじゃない。弟・陣一朗が猛アピールの好発進だ。前半を２アンダーで折り返すと後半、加速した。１３番でグリーン左からピンまで１０ヤードを鮮やかなチップインバーディー。１４番で１０メートルをねじ込むと、１５番は２メートルを沈め、３連続バーディーを奪った。

　２７日のマンデー予選を突破した時と同じ５アンダーのスコアに「まさか本戦でも出るとは」とビックリ。ツアー自己最少６６で、初の首位に立った。

　今季は１３試合に出場し予選通過は７度あるものの、決勝ラウンドで伸びず２３位が最高。賞金ランク１０５位で、目標の初シード獲得は遠いが、それでも「やってやるしかない。あとはＱＴ（最終予選会）に行くだけ」と、開き直りがこの日の好結果を呼んだ。

　２歳から姉弟でゴルフを始めた。姉は今季Ｖ争いも演じ、トップ５入りが４度。「姉ちゃんと２人で応援されるし、ありがたい」と言う自慢の美人姉だ。初Ｖ争いには「先に姉ちゃんに勝ってもらいたい」と控えめながら、自身も「思いっきり行く」と鼻息は荒い。

　出身の宮崎・日章学園高には姉のほかにも後輩に柏原明日架、三浦桃香と女子の注目選手がいる。「後輩には負けられないでしょう。格好が付かない」と、九州男児の意地を見せ、ビッグチャンスをつかみにいく。