貴親方、弟子への思い空回り 再提出「転籍届」協会が“拒否”

 貴乃花親方と話し合い、弟子の受け入れについて合意したことを報道陣に明かす千賀ノ浦親方
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 25日に日本相撲協会に「引退届」を提出した大相撲の貴乃花親方(46)=元横綱=が26日、貴乃花部屋で千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と弟子らの千賀ノ浦部屋への転籍に向け話し合った。署名、押印された書類の再提出を準備したが、協会は27日の理事会の議題とすることを見送り、10月1日の臨時理事会で協議することを発表した。貴乃花親方はこの日、出勤を命じられていた九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の番付編成会議を欠席した。

 突然の引退届提出から一夜、貴乃花親方が動いた。午後2時40分、代理人の弁護士、千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)と自らの部屋で約45分会談した。

 弟子ら10人が千賀ノ浦部屋へ転籍する承諾をもらった。前日は転籍届の書類になかった千賀ノ浦親方の署名、押印も入り、指摘された不備も解消。27日の理事会に再提出する書類を準備した。

 しかし、協会は“拒否”した。師匠同士の話し合いが不十分で、所属変更願も26日までに整っていないとし、27日の審議は見送り。10月1日に臨時理事会を開催し、そこで判断する意向を午後6時過ぎに文書で発表した。

 前日の引退会見では貴乃花親方が「告発状を事実無根と認めなければ親方を廃業せざるをえない」との圧力を協会理事に受けたと訴えた。同文書では改めて6ページにわたり、告発状や一門への加入に関する同親方の主張にすべて“ダメ出し”した。 前日「退職届が必要」と引退届が受理されなかった同親方は、この日、審判部として出勤を命じられていた番付編成会議を無断欠席。阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「待っていたけど連絡はない」と明かした。

 錦戸審判部副部長(元関脇水戸泉)は「弟子がかわいそう。受け入れる側(千賀ノ浦部屋)もいきなりぽんと来られても困る」と退職手順を問題視した。

 まず弟子の転籍届が承認されなければ引退届(退職届)は受理されない。年寄である限り27日の年寄総会にも出勤義務はある。協会と決別した貴乃花親方だが、少なくとも10月1日までは辞めさせてもらえない。

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