世界ジュニア2冠・張本まさか…国内ジュニアで負けた 頭かきむしり涙

 「卓球・全日本選手権」(18日、東京体育館)

 ジュニアの部男子シングルス準々決勝で、世界ジュニア2冠の張本智和(13)=エリートアカデミー=が、高校生の宮本春樹(愛工大名電高)に2-3で敗れる波乱があった。一般の部では、大学生にストレート勝ちし3回戦に進んだ。ジュニアの部女子シングルスは、早田ひな(福岡・希望が丘高)、加藤美優(吉祥寺ク)が4強入りし、小学6年の木原美悠(ALL STAR)は一般とともに敗退。混合ダブルスは吉村真晴(名古屋ダイハツ)、石川佳純(全農)組が準決勝に進んだ。

 まさかの苦杯を喫した。張本は敗退が決まると呆然と立ち尽くし、ベンチでは涙を流しながら頭をかきむしった。「優勝を狙っていたので、まさか8強で負けるとは…」。男子で水谷隼を抜き、女子の福原愛に並ぶ中学1年での最年少優勝を果たせず、「今までで一番悔しい」と言葉を絞り出した。

 世界ジュニア最年少王者の看板を引っさげ、全日本ジュニアでも初制覇を期していただけに未曽有のプレッシャーが13歳を襲う。年上の相手が捨て身で挑んでくる上に、そのチームメートが応援団を組むアウェー戦。1人雄たけびを上げながら孤軍奮闘したものの、フルゲームに持ち込まれると、最終ゲームも8-6としながら「リードして緊張や焦りが出てしまった」と勝負どころでミスを連発した。

 試合後の会見でも涙は止まらず、「失点したら連続で持っていかれる。この舞台で逆転できないメンタルではダメ」。東京五輪を目指すホープは自らに大きな“喝”を入れた。

 ただ、一般の部では大学生を圧倒し3回戦に進んだ。張本は「ジュニアで負けて(一般の部で)優勝するとは言えない。一戦一戦戦う」と声を絞り出した。

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