豪栄道、かど番史上初の全勝V さあ来場所綱とり!“準V以上で”条件クリアだ

 「大相撲秋場所・千秋楽」(25日、両国国技館)

 前日に初優勝を決めていた豪栄道が琴奨菊との大関対決を寄り切りで制し、史上初のかど番からの15戦全勝優勝を果たし花を添えた。全勝初優勝は94年名古屋場所の武蔵丸以来、日本人の全勝優勝は96年秋場所の貴乃花以来の快挙となった。番付編成を担う審判部長・二所ノ関親方(元大関若嶋津)は九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)での綱とりに関し、“準優勝以上”とする見解を示した。

 豪栄道が独り旅を全開ぶっちぎりで駆け抜けた。15日間、鋭い踏み込みから前に出て攻め切る相撲を貫いた。千秋楽も琴奨菊を低い姿勢から攻め立てた。投げをこらえると、最後はもろ差しから一気の寄りでねじ伏せた。

 前夜は悲願を達成し「気持ちは切れた」と言う。それでも「場所に入って気持ちが持ち直した」と勝利への欲が再び燃えさかった。乗ったら止まらないのがナニワ大関の強み。「今場所をいい相撲で締められて良かった。大満足です」と、最高の結果に胸を張った。

 かど番での全勝優勝は史上初。全勝での初優勝は22年ぶり、日本人の全勝Vは20年ぶりと、快挙を並べて、“豪栄道の秋場所”を最後まで沸かせた。

 初めて抱いた賜杯は「いやあ、本当に重たい」としみじみ。優勝インタビューでは万雷の拍手、豪栄道コールに、「実感が少しずつ湧いてきた。本当にうれしい」と応えた。

 来場所は初の綱とりに挑む。かど番優勝とはいえ、全勝の持つ意味は大きい。審判部長・二所ノ関親方は「優勝すれば、もしくは優勝に準ずる成績なら」と連続優勝なら文句なし、優勝同点や“準優勝”で横綱昇進条件を満たすとの見解を示した。

 大関は「正直、今は考えられないけど、来場所に向けて精いっぱい努力していきます」と今はまだ美酒に浸りたい。98年7月場所で昇進した若乃花以来、18年ぶり和製横綱の夢は同級生の稀勢の里に代わり、豪栄道が担う。

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