豪栄道が母の前で初優勝、うれし涙 つらい日々に「少し報われました」

初優勝を決めた豪栄道=両国国技館(撮影・佐々木彰尚)
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 「大相撲秋場所・14日目」(24日、両国国技館)

 大関豪栄道が幕内玉鷲に勝ち、14連勝で初優勝を決めた。かど番の優勝は08年夏場所の琴欧洲以来8人目。母親の沢井真弓さんが客席から見守る前で悲願を成就させ、感無量の面持ちで勝ち名乗りを受けた。

 しこ名を呼び上げる声がかき消されるほどの声援を受けた。取組前に2敗の遠藤が勝ち、自身が勝てば優勝が決まる状況が整っていた。

 1度、豪栄道が突っかける。館内の張りつめた緊張がほぐれ、ため息が漏れた。2度目は成立し、玉鷲の突き起こしをかいくぐり懐に飛び込む。右を差し、左上手を引くとためらうことなく前へ出ると、盤石の態勢で寄り切った。

 客席には母親の真弓さんの姿もあった。母は大歓声の館内に何度も頭を下げて感謝。土俵上の豪栄道は感極まった表情で勝ち名乗りを受けていた。

 直後のインタビューでは「まあ…。いろいろ我慢したことが思い浮かびました」と胸中を吐き出した。「なかなか思い通りにいかないことが多くて…。つらい日々もあったんですが。今日で少し報われました」と語る目には涙が浮かんでいた。

 母に初優勝を届けることができ、「良かったっす」。目の光るものを「うれし涙です」と率直に語った大関は、「いろんな人に支えられて今日があるので、その人たちに恩返しできたと思います」と師匠、部屋の仲間、家族と様々な人に感謝した。

 大阪出身力士としては86年ぶりの優勝となった。15日制となってからは大阪出身力士の優勝は初。

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