「ラグビー・関東大学対抗戦、早大２４－３２明大」（６日、秩父宮ラグビー場）

　伝統の早明戦が行われ、明大は終盤に早大の猛攻をしのぎ切って３２－２４と勝利で収め、既に５連覇を決めていた帝京大と６勝１敗で並んで、３年ぶり１６度目の優勝を果たした。早明戦の通算成績は、明大の３７勝５２敗２分となった。敗れた早大は４勝３敗で４位。

　明大が強固な規律に裏打ちされた守りで、終盤の猛攻を防ぎきった。８点リードのラスト１０分、自陣で再三モールを仕掛けられたが、ナンバー８松橋が「反応の速さは１５人が意識できている」と言うように全員が連動。相手に最後のもう一押しを許さなかった。

　目前の伝統の一戦に集中した。２万２３４２人の観衆が詰めかけ、「早明戦が初めてで浮き足立つ選手もいた」とＨＯ中村駿太主将（４年）。「大事なのは早大に勝つこと。おまけで優勝がついてくる」と気合を入れ直した。丹羽監督は「昨年までなら最後にやられていた。４年を中心に成長した明大を見せられた」と胸を張った。

　ピッチ上の規律は私生活からつくり上げた。昨季までは寮生活の乱れを防ぐため、門限や「食事中はスマホを触らない」などの規則を破る選手に丸刈りを科していた。だが「今年は罰則をなくし自ら律するようにした」と中村。近年は後半戦に失速することが続き、「悪い伝統を変えよう」と一致団結し、対抗戦制覇につなげた。

　ただ、勝利の裏で、反則から失点する場面も目立った。「課題がはっきり見えたので修正する」と中村。１９年ぶりの優勝を目指す大学選手権に向けて気合を入れ直した。