15歳新星、杉原が圧勝Vで世界切符

 「体操・NHK杯兼世界選手権代表選考会」(17日、代々木第一体育館)

 女子は高校1年生の杉原愛子(15)=大阪・梅花高=が113・975点で初優勝を飾り、初の世界選手権(10~11月・英グラスゴー)代表入りを決めた。男子はすでに代表に内定していた内村航平(26)=コナミスポーツクラブ=が前人未到の7連覇を達成した。代表は男女各6人で、6月の全日本種目別選手権で出そろう。

 伸び盛りの15歳の勢いが、有力選手たちをのみ込んでいった。緊張気味だった表情は優勝が決まった瞬間に破顔一笑。「すごくうれしい!安定感のある演技を目指していた。今回はそれができた」。昨年の全日本ジュニア、全日本中学生女王が、一気に日本の頂点まで駆け上がった。

 上位選手にミスが目立った中、抜群の安定感を見せた。乱れのない着地を決め続け、ただ1人、全4種目で14点台をマーク。終わってみれば、2位の笹田に1・325点差をつける圧勝だった。

 大阪府東大阪市出身の浪速っ子。4歳上の姉の好栄さん(19)が体操をやっていた影響で、4歳から体操を始めた。ヴォラーレ体操クラブで指導する片岡卓也コーチ(41)は「とにかく負けず嫌い。練習はできるまで必ずやっている」と証言する。週に6日、1日5時間に及ぶ練習。そして、15歳ながら大好きなチョコレートを我慢して、体重管理に努めるストイックさが、急成長を支えている。

 16年リオデジャネイロ五輪はもちろん、20年東京五輪でも期待が懸かる。「東京に五輪が決まった時は『キター』って思いました。団体と個人総合でメダルを獲りたい」。体操ニッポン女子に楽しみな新星が誕生した。

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