全国屈指の進学校・県浦和に初戦の壁

 「全国高校ラグビー・1回戦、光泉22‐12県浦和」(28日、花園)

 1回戦の残り11試合が行われた。54年ぶり2度目の出場となった全国屈指の進学校・県浦和(埼玉)は12‐22で光泉(滋賀)に敗れ、悲願の花園1勝はならなかった。0‐5の前半30分に、SO室田浩輔(3年)のトライで同点に追い付いたが、後半に入り立て続けにトライを許した。初出場の桂(京都)は岡谷工(長野)に19‐12で競り勝ち、佐賀工(佐賀)は20大会連続で初戦を突破した。

 夢は砕け散った。54年ぶり出場の県浦和が花園初勝利を目指したが、またも初戦の壁にはね返された。

 前半17分に先制を許すと、FWの平均体重で10・2キロ上回る相手に耐える展開が続く。前半終了間際にSO室田のトライで一時は同点としたが、風上の後半に失点を重ね、小林監督は「力の差を感じた」と潔く敗戦を受け入れた。

 偏差値70を超える全国屈指の進学校として知られ、12年度の東大合格者数46人(浪人含む)は公立高校としては全国一。後半24分に意地のトライを奪ったWTB白石充(3年)は東大理科一類志望で、主将のフッカー柴田尚輝(3年)も国公立大を志望し、将来は消防士を夢見る。メンバー25人中、ラグビー経験者はわずか2人。文武両道を掲げ、限られた練習時間で全国の舞台へ上り詰めた。

 詰め掛けた1万3000人の目の前で「3年間の集大成」(柴田)を見せた。初出場だった1959年度の第39回大会は西宮球場での開催。この日、初めて踏みしめた花園の芝に、「浦高」は消えない足跡を残した。

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