能見、1回ピシャリで評価急上昇
2013年3月3日
戦いはオフの段階から始まっていた。例年、1月の自主トレから打撃投手を行って肩を作るが、今年はそこでバッティング用の汚れて滑りやすいボールを意図的に多く使った。キャンプ中のブルペンで統一球を使う時も、同じように滑りやすくしたボールを使用した。
能見は「ボールを少しでも滑るようにしてね。慣れていかないと」と狙いは明かす。その中で自主トレと、2週間のキャンプで1000球近い投げ込みを敢行。肩や肘に張りを感じながらの、ケガと隣り合わせの調整も全ては日本のため。工夫と努力が結果に表れた。
山本監督は「素晴らしい腕の振りでいいピッチングをしてくれた。今後は先発もありうるということで1イニングにした」とたたえた。この好投で、6日のキューバ戦、そして2次ラウンドでも先発する可能性がある。
試合後も淡々とした表情は変わらない。「リリーフなんで、失投は許されないんで。勝って良かったです」。ゴールはまだ先。戦いはこれからだ。感情を爆発させるのはまだ早い。
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