広島・中村奨成 完封阻止弾!九回2死から戸郷に一矢「なんとかしようと」 連勝4でストップ、15年ぶり巨人にシーズン16敗

 「巨人3-1広島」(29日、東京ドーム)

 広島・中村奨成外野手(27)が九回に完封負けを阻止する3号ソロを放った。巻き返しに燃える男が9月最終打席で生み出した意地の一発。チームは敗れて連勝は4で止まり、1日で5位に再転落した。巨人戦は今季9勝16敗で終了。巨人にシーズン16敗を喫するのは、2011年以来15年ぶりとなってしまった。

 屈辱的な1安打完封負けまで、あと1球というところで振り抜いた。飛球は最後まで声をからして声援を送っていた鯉党が陣取る左翼席に吸い込まれていく。一矢報いた中村奨は「こういう試合だったので、なんとかしようと思っていた。今日は(前までの)3打席、捉えきれていなかったので、最後に捉えられて良かったです」と汗を拭った。

 チーム全体で相手先発・戸郷に苦戦した。六回1死で石原が右前へのポテンヒットを放つまでパーフェクトに封じられ、その後も力のある直球に歯が立たなかった。新井監督も「真っすぐが良かった。最後まで(球威が)落ちなかった」と右腕の投球に脱帽した。

 中村奨自身も初回、四回、六回の打席でいずれも凡退。「良いピッチャーであることに変わりはないけど、今日は特に良い真っすぐを投げていて、力があった」。昨季は対戦打率・417と好相性だった戸郷相手に、この日は3打席目までねじ伏せられていた。

 そんな中で飛び出した九回2死からの一発。カウントは1-2と追い込まれていた。「ああいう展開だったので、真っすぐを投げてくるんだろうという感じだった」。思い返せば、23日・巨人戦(マツダ)で竹丸から放った初球先頭打者本塁打も直球に狙いを定めた上でのアーチだった。ここに来て狙い球を仕留める力が増している。

 これで9月は4日に約2カ月ぶりとなる1軍再昇格を果たして以降、21試合連続スタメン起用され、月間打率・284、3本塁打8打点でフィニッシュ。開幕からの不振を「取り返したい」と息巻く思いをバットにぶつけて結果を残してきた。

 チームは巨人に対して、今季9勝16敗で終えた。敵地・東京ドームでの連勝は新井政権1年目である23年9月以降、生み出せていない。中村奨は今季の巨人戦の戦いぶりに目を向け「(自分が)最初から戦力になれなかったので、こういう形になってしまった部分もある。そこは悔しいので、来年は勝ち越せるようにしたいなと思う」と力を込めた。

 次戦から秋風吹く10月戦線に入る。残すは5試合。一つでも多くの勝利を、一つでも上の順位を目指して戦っていく。

 ◆広島・新井良打撃コーチ(打線が戸郷に2安打に封じ込められ)「良い時の戸郷。直球のスピン量がいつも以上で、回転数も多かった。(中村奨は)引っ張った強い打球で、良い打撃だった」

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