広島・矢野 「今はもう、そこしかない。まずは守備から」守備固めから信頼取り戻す 開幕2軍、5日に今季初の1軍昇格
「DeNA(降雨中止)広島」(10日、横浜スタジアム)
広島の矢野雅哉内野手(27)が、DeNA戦(横浜)が雨天中止となった10日、守備から存在感を示し、チームの力になると意気込んだ。開幕を2軍で迎え、5日に今季初めて出場選手登録された。8日の巨人戦は九回の守備から遊撃手として途中出場。高い守備力でチームに貢献した上で、打席が巡ってくればバットでもアピールし、スタメンの座を狙っていく。
横浜スタジアムの通路を歩きながら、矢野は力を込めた。今、チームに求められている自身の役割は、堅実な守備。「今はもう、そこ(守備)しかないと思う。まずは守備から」。持てる力を最大限に発揮する決意を言葉に変えた。
5日に今季初めて1軍に昇格。自身の“開幕戦”は8日の巨人戦だった。九回の守備から遊撃手として出場し、帽子を取って一礼すると、岸田のゴロを確実にさばき、試合を前へ進めた。何げないプレー。それでもスタンドからは大きな拍手が起こった。
チームは開幕から10試合を終えた。二遊間のスタメンは菊池、小園、勝田の3人が担ってきた。現状、矢野に与えられた役割は、試合終盤の守備固めになる。
「投手を助けるプレーというか。『守れる』と思ってもらっている。そこを普通にやっていきたい」
まずは守備固めから信頼を積み上げる決意。いつも通りに、かつ誰よりも正確に-。チームを助ける一つのアウト。当たり前のことを普通にこなすことで、白星をたぐり寄せることができる。
課題の打撃は2軍で東出打撃コーチらに指導を仰ぎながら、外角球への対応を見直してきた。
「アウトコースの球を、しっかり狙ったところにはじき返すというのを、ずっとやってきた」
ベースの横に球を置き、打った直後にその球を見る意識でバットを振った。インパクト前に頭が上がらないことや、対右投手の時に、体が早く開く悪癖を修正するためだ。ファーム・リーグでは打率・179ながら、取り組みを継続して身に付けていく。
2024年は137試合、昨年は112試合に出場した。レギュラー奪取を目指してスタートした1年は春季キャンプ途中で2軍となり、開幕も1軍で迎えられなかった。
「ずっと(課題は)打撃と言われてきた。キャンプから結果を残せば使うと言われていて、そこで結果を残せなかった。自分自身の問題。そこはもう全く何もない」。悔しさを原動力に、2軍で汗を流してきた。
守備で信頼を勝ち得ることが、再び定位置を奪い返すための道になる。一歩ずつ、確実に。矢野がグラウンドに立つ。
