広島 「先発7番手」高が悔しさと同時に得た手応え 「もうやるしかないなと思っています」

 広島・高太一投手(24)が開幕ローテ入りを逃した。2月のキャンプから生き残りを懸けて、アピールを継続。実績組がひしめく中で、最後の1枠を争う熾烈(しれつ)なサバイバルを繰り広げたが、惜しくも目標には届かなかった。キャンプ、オープン戦での経験を糧に2軍で好投を続け、1軍でのチャンスをつかみ取る。

 プロ入り後3度目の春は、これまでで最も感情が動いた期間となった。初の開幕ローテ入りへ、あと一歩まで迫りながらも、目前でチャンスを逃した悔しさ。その過程で得た確かな手応えが高を強くする。「今はどちらかというと前向きというか、もうやるしかないなと思っています」と言葉に力を込めた。

 今季に懸ける思いは人一倍強かった。「今年だめならクビになるぐらいの覚悟はもっていた」と不退転の決意で臨んだオフ。1月にトレーニング施設で早くも140キロ台中盤を計測するなど、万全の仕上げで1軍キャンプの切符をつかむと、初実戦の2月11日・紅白戦では2回無失点の好投。その後も結果を出し続け、新井監督が「横一線」と明言したローテ争いの中で、これまでにない存在感を放った。

 残り1枠を巡る争いは昨季7勝を挙げた森との一騎打ち。3月14、15日の阪神2連戦(マツダ)でともに先発マウンドに上がった。14日の先発を任された高だったが、近本に先頭打者弾を浴びると、三回には中川に左越え2ランを被弾。5回4安打3失点でマウンドを降りた。

 降板直後の取材では、「反省しかない一日」と厳しい言葉が口を突いた。翌15日に森が5回無失点の快投を見せ、開幕ローテに内定。「変化球が浮いたところを打たれる同じミスの繰り返しで…。中川選手にホームランを打たれた瞬間に、ローテは厳しいかなと正直思いました」。正面から結果を受け止めた。

 悔しさと同時に手応えを得たのも事実だ。「最後まで首脳陣に見てもらえたことも事実。6枠目をギリギリまで争えたことはプラスに捉えたい」。2月のキャンプから1軍に長く帯同した期間でターノックから直伝のワンシームを教わるなど、技術向上にも貪欲に励んだ。

 今後は2軍で先発調整を続け、昇格を目指していく。「ここからは“先発7番手”をキープすることが大事になってくる。1軍に呼ぶとなったら、真っ先に名前が挙がるように結果を残して準備するだけです」と高。一回り成長した姿で1軍のマウンドに立つため、1秒たりとも無駄にはしない。

 ◇高 太一(たか・たいち)2001年7月26日生まれ、24歳。愛媛県出身。179センチ、89キロ。左投げ左打ち、投手。広陵、大商大を経て23年度ドラフト2位でカープに入団。24年10月5日・ヤクルト戦(マツダ)で1軍デビュー。25年8月1日・中日戦(マツダ)でプロ初先発し、6回5安打1失点で初勝利をマーク。通算成績は9試合登板、3勝2敗0セーブ。背番号22。年俸1800万円(推定)。

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