広島・小園 首位打者&最多安打の“2冠”浮上!初回先制弾から猛打賞 逆転CSへ「あきらめずに最後まで食い込んでいきたい」
「巨人2-3広島」(11日、東京ドーム)
白球にバットをかぶせるようにして、振り抜いた。打球の行方を見届けた広島・小園海斗内野手は一塁へ駆け出すも、すぐにスピードを緩めた。久々の一発は強烈な先制パンチ。3戦連続で初回に打点を挙げ、連敗ストップにつなげた。
初回2死。見逃せばボール球だったかもしれない。山崎の高め147キロを強振。右翼スタンド中段への3号ソロに「自分のスイングができた」と汗を拭った。
一発は5月15日・巨人戦以来。この時はプロ入り初の満塁弾を、同じ山崎から放っていた。最高の結果にも本人はいたって冷静。「次の打席からは(本塁打を)意識しないように、という感じで行った」。大振りしないように心がけ、それが奏功した。
三回1死一、二塁では左前打。外角球をコンパクトに捉えてみせた。七回2死では遊撃への内野安打。11度目の猛打賞で打率を・303まで上げた。さらに146安打でトップの阪神・近本に並び、打撃タイトルでリーグ“2冠”に躍り出た。
チームが苦しんだ7月下旬には、新井監督から背中を押された。「『引っ張っていってくれ』と言ってもらいましたし、そういう立場。期待してもらっているので、結果で返せるように」と誓っていた背番号5。苦しい9月も集中力を研ぎ澄ませ、赤ヘルの先頭に立って戦っている。
「チャンスはまだあると思う。あきらめずに最後まで食い込んでいきたい」。Aクラス入りへ、貪欲に快音を響かせる。





