広島・床田 両リーグトップ6度目&G戦連続完投! 頼れる左のエース「しっかり上位を倒さないと」

 完投で9勝目を挙げ、笑顔を見せる床田(撮影・市尻達拡)
 お立ち台でポーズを決める床田とモンテロ(撮影・市尻達拡)
 先発し、力投する床田(撮影・市尻達拡)
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 「広島4-1巨人」(26日、マツダスタジアム)

 さすが左のエース!広島・床田寛樹投手(30)が9回6安打1失点で9勝目をマークした。惜しくも完封は逃すも、これで両リーグトップのシーズン6完投。球団では19年・大瀬良以来6年ぶりとなった。チームは8月2度目の2連勝で3位・DeNAに2差、2位・巨人には4・5差に接近。クライマックス・シリーズ進出へ、価値ある勝利となった。

 床田は最後の力を振り絞った。3点リードの九回2死一塁。中山に対してカウント2-2となった場面だ。「本気で投げました。もう150%ぐらいで。この打者で終わらせないと、もしかしたら交代もあるかもしれないし、(次打者の)リチャードも怖い打者なので」と、気迫を込めて投じた直球はこの日最速151キロ。ファウルチップを坂倉が捕球し、空振り三振で締めくくった。

 序盤から危なげなくアウトを積み上げた。軸になったのは、やはりストレート。「最初はスピードが出なかったけど、質がすごく良かった」と手応えを感じながら腕を振った。三回まで無安打投球で、初安打を許した四回は2死二塁で吉川を二ゴロ。変化球も織り交ぜ、決定打を許さなかった。

 完封ペースで突入した八回は2死から代打・キャベッジに左翼へソロを被弾。ただ、失点も長打もこの場面だけだった。フルカウントになったのは、わずか2度。無四球完投で3年連続の2桁勝利に王手をかけた。新井監督も「週の頭にこういう投球をしてくれると、ベンチもすごく助かります。本当にナイスピッチングだった」と賛辞を惜しまなかった。

 これで両リーグトップのシーズン6完投。「本当に、うれしいな。この時期に最後まで投げられたのは、去年では本当に考えられないこと。成長しているなと思います」と胸を張った。

 左腕の言葉通り昨季は一度も完封、完投がなくチームメートから「完封した?(笑)」と冗談交じりに愛あるイジりも受けていた。「すごく気にしていた。ちょっと悔しかったですね。マウンドに上がった時は、最後まで投げるつもりで投げるので」。その思いを胸に刻み、今季は先発投手の理想型を体現。顕著な変わり身が、頼もしい。

 巨人戦は完封した4月12日に続き、2試合連続の完投勝利となった。9月前半はいずれも火曜日にDeNA、巨人戦が控えており、高い期待を背負って登板を迎えることになる。「しっかり上位を倒さないと、上には行けない。上を倒していけたらいいかなと思う」。頼れる男が上位進出への旗振り役になる。

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