新井広島44年ぶり屈辱 逆転直後に大暗転の阪神戦8連敗 新井監督「(選手は)しっかり頑張ってくれている」
「広島3-6阪神」(10日、マツダスタジアム)
広島本拠地の悲鳴と同時に、白星への道筋は閉ざされた。リリーフ陣が精彩を欠き、今季4度目の同一カード3連敗。阪神戦は1981年以来44年ぶりの8連敗と、またもや不名誉な記録を上塗りしてしまった。新井貴浩監督は失点した島内、森浦に「2人とも、いつも頑張ってくれているんでね。また切り替えて明日から頑張ってもらいたい」と背中を押した。
逆転した直後の七回に大きく暗転した。2番手・島内が先頭の豊田に四球。1死二、三塁から代打・糸原に犠飛を打たれ、なおも2死一、二塁から中野に同点適時打を左前へ運ばれた。2死一、二塁となってベンチは森浦を投入するも、傾いた流れは止められない。
左腕は森下に右中間を破られ、七回は悪夢の5失点。5月18日以来の失点となった島内は「野手のみなさんが逆転してくださって、一番大事な先頭打者を出してしまっている。すごく悔しい投球になったし、チームにもすごく申し訳ない」と敗戦の責任を背負った。今3連戦は全て、広島が得点した直後の回に阪神が得点。試合の主導権を握れなかった。
打線は3点を追う八回に1死満塁の好機が訪れたが、モンテロが見逃し三振。続く代打・中村奨も三邪飛に倒れた。助っ人は打席でジャンプして悔しがり、ベンチでは右太ももでバットをへし折って怒りをぶちまけた。
少しでも追いすがりたかった直接対決で痛恨の3連敗。阪神とのゲーム差は9・5に広がり、虎のしっぽはかすんだ。だが、戦いは続く。「毎日厳しい戦いが続くけど、(選手は)しっかり頑張ってくれていると思う。また明日頑張りたいと思います」と新井監督。ナイン一丸で悪循環を断ち切って、潮目を変える。
◆44年ぶり阪神戦8連敗 広島の阪神戦8連敗は2分けを挟んで12連敗した1981年5月23日~8月23日以来、44年ぶり。今回のように引き分けを挟まないケースでは9連敗した76年以来。



